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【風水】海外の風水事情:「香港風水合戦」が世界的普及の契機になった

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こんにちは、若美貴櫻です。

 

昨今、風水は、世界的に著名な風水師の活躍もあり、中国、香港、台湾、シンガポールなど東南アジア諸国はもとより、欧米にも普及しています。

国によっては、住宅だけでなく、政府などの公共機関の建物、記念館、銀行、ホテル、ビルなどの建築にも風水が取り入れられています。

 

世界的風水師

 

また、2002年に著名な風水師が集い、「第1回の国際風水会議(IFSC)」というものがありました。
この会議に参加した2000年代初めの世界五大風水師は、以下の5人です。

 

  • エヴァ・ウォン(Eva Wong)
  • ジョセフ・ユー(Joseph Yu)
  • ヤップ・チェン・ハイ(Yap Cheng Hai)
  • ラリー・サング(Larry Sang)
  • レイモンド・ロー(Raymond Lo)

 

香港風水合戦

 

海外の風水事情で有名なのが「香港風水合戦」です。

だいぶ前のお話ですが、世界的な風水ブームの契機にもなったといわれている事案です。

 

香港の中心街に、1985年「香港上海銀行」がオープンしました。

この建物は、イギリスの著名な近代建築家であるノーマン・ フォスター(Norman Foster)氏が手がけたハイテク高層ビルとして話題となりました。

 

他にもう一つ注目を集めたのが、建物の細部の間取りの計画には、香港の高名な風水師の助言があったという事実です。

この情報は、世界の建築家の多くを驚かせました。

まさに、建物の外観や内部設計に至るまで、風水理論によって設計された建物だったからです。

 

香港上海銀行ビルのその構造は、グランドフロアは吹きぬけになっており、香港島の中で一番高い山で世界三大夜景にも選ばれている「ビクトリアピーク」からの龍脈をさえぎらないようにしてるとのこと。

銀行の前正面の両側にはには魔除けとなる2頭の獅子(シーサー)が配置されています。

 

出典:HONGKONG navi「トラムで香港の街を行く~トラムに乗ってみよう」

 

 

風水理論が採用されたと考えられるエスカレーターの形状については、以下のようにいわれています。

 

建物に入る人と出る人がお互いに向き合わないように工夫され、これは、通常のドアのように出入り口が共通だと、気のエネルギーが逃げやすいからとの判断だった。

この工夫により、建物は気のエネルギーを呼び込み、内蔵し、幸運をもたらすものとされている。

 

 

上海銀行入口
出典:HONGKONG navi「トラムで香港の街を行く~トラムに乗ってみよう」

 

 

1階のエスカレーターは、正面から見ると斜めになっていたりと近代建築にはない斬新なものでした。

 

上海銀行エスカレーター
出典:HONGKONG navi「トラムで香港の街を行く~トラムに乗ってみよう」

 

エスカレーターは龍の口を表し、龍脈の良い気を取り込むように8(ハチ)の字に設置されています。

 

 

 

その後、1990年、そのすぐ並びに「中国銀行」が新築されました。

建築家は、ルーブル美術館にガラスのピラミッドをつくり評判になった中国系アメリカ人のイオ・ミン・ペイ(Ieoh Ming Pei)氏でした。

 

中国銀行タワーは、風水では凶とされる三角形の建物で、外壁は全面ガラス張りでつくられていました。

こちらも同様に、ビルの左右に水の流れや植物などが配置されていました。

風水による「幸運の気」を呼び込もうとするものであり、香港上海銀行に対しては「不運の気」を放すつくりでした。

 

この中国銀行タワーは香港上海銀行ビルに向けて鋭角な三角形を向ける形でデザイン。

その影響か中国銀行タワーが完成してまもなく、香港上海銀行の業績が悪化したなどといわれています。

 

出典:風水不動産「風水不動産のいろいろコラム」

 

その後、香港上海銀行側は、風水を壊されたと中国銀行を非難しました。

これが発端となり、両銀行間による「風水論争」が始まりました。

これは当時、新聞などのマスコミなどで騒がれ、しばらくの間、地元の話題となりました。

 

香港上海銀行はその対策として、悪い気をはね返すため、屋上に大砲に見立てたクレーンを中国銀行に向けて建築しました。

実際、その翌年には業績が回復したそうです。

 

世界の風水思想

 

風水研究の渡邊欣雄教授は、東洋と西洋の環境評価の違いを次のように述べています。

 

ヨーロッパ圏においては、観相学としての意味で「フィジオノミー」、インドにおいては「ヴァーストゥ」という言葉がある。

また、東洋と西洋の景観(環境、自然)に対する概念の違いがある。

西洋では、「美しい自然かどうか」と環境を客体化して評価する感性があり、東洋では「気持ち良い自然かどうか」と環境と一体化する感性がある。

 

このように、東洋と西洋で景観(環境、自然)のとらえ方が違います。

 

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